2013年06月01日

Construct/Dark Tranquillity

コンストラクトコンストラクト
ダーク・トランキュリティ

曲名リスト
1. For Broken Words
2. The Science Of Noise
3. Uniformity
4. The Silence In Between
5. Apathetic
6. What Only You Know
7. Endtime Hearts
8. State Of Trust
9. Weight Of The End
10. None Becoming
11. Immemorial
12. Photon Dreams
13. To Where Fires Cannot Feed
14. The Bow And The Arow
15. Zero Distance
16. Zero Distance - Radio Edit

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メロディック・デスメタル最重要バンドの一つ、
ダークトランキュリティの2013年作品。

安定してクオリティの高い作品をリリースし
ファンからの信頼度も非常に厚いバンドだが、
今回の作品も素晴らしい出来だった。

高いクオリティで安定しているといっても、
多少の変化を厭わないバンドでもある。
前作から比較するとスピードは控えめで、
アグレッシブなメロデスを期待する人は
1曲目から肩透かしを食らうと思う。
ギターを抑えてドラムとキーボードが前に出ていて、
いかにもメロディックデスメタル、という音像とは決別している。
CDFなどテンポの速い曲もあるが、
表面的には今までとの違いがはっきりと分かるので
そのあたりで賛否両論が出るのは間違いなさそう。

しかし、このバンドの根幹の部分である
ダークでメランコリックな表現は
むしろさらに磨きがかかっており、
アプローチの部分を変えただけであるともいえる。
表現方法の幅が広がった、と解釈するのがいいかもしれない。
ダーク・トランキュリティの音楽のファンなら
わりかしすんなりと受け入れることができるのではないか。

劇的な展開のAGHあたりはバンドの真骨頂。
ミカエル・スタンネのデスボイスも相変わらず
業界随一の美しさを誇っており、
クリーンボイスも一段と深みを増した。

特筆すべきはバンドの持つアイデアの豊富さと
それを纏める作曲のセンスであり、
安直な原点回帰に走り劣化していくバンドとは違い
いまだに新鮮な感動と驚きを感じさせてくれる。

新しい要素も付け焼刃的なものではなく
しっかりと血肉化させている点は、
さすが百戦錬磨のベテランバンドであると感じた。
彼らがファンであるというデペッシュ・モード的な要素が
新しいサウンドのいい隠し味になっている
また、最近引っ張りだこのイェンス・ボグレンがミックスを手がけており、
非常にクリアで立体感のあるサウンド作りに貢献している。

「自分たちがもっとも安全でいられる領域を歩むつもりはない」
というミカエルの言葉が嬉しい。
さらなる進化をとげたダークトランキュリティの今後に期待!
posted by naganopeth at 12:18| Comment(0) | D | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月25日

Crimson/Sentenced

CrimsonCrimson
Sentenced

曲名リスト
1. Bleed In My Arms
2. Home In Despair
3. Fragile
4. No More Beating As One
5. Broken
6. Killing Me Killing You
7. Dead Moon Rising
8. The River
9. One More Day
10. With Bitterness And Joy
11. My Slowing Heart

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「フィンランドの極端な天候が、俺たちのやることなすこと全てに影響を与えているんだろう。
ここでは3つのことしかできない。
1つ目はテレビを観ること。2つ目は自殺すること。そして3つ目はミュージシャンになることだ。
で、俺たちはバンドを組んで自殺することについて歌うことにしたのさ」

-アルバム発表時のサミ・ロパッカ(g)のインタビュー


フィンランド出身のHMバンド、
センテンストの6枚目のアルバム。

前作「フローズン」もメロディが充実した素晴らしいアルバムだったが、
センテンストがもう一つ上のレベルに達したのはこの作品だと思う。
センテンストの出したアルバム中最も暗く、尖っている。

前作と比べボーカルのヴィレ・レイヒアラの成長が目ざましく、
これまではジェイムズ・ヘットフィールドやニック・ホルムズ系の
単なるHMシンガーというイメージだったが、
荒削りながらも聴き手の胸にダイレクトに迫る「痛みの告白者」となった。
@Cなど作曲面での貢献も非常に大きい。

アルバム全体がメランコリックでダークな雰囲気に包まれているが、
同時に煽情力のあるメロディからは力強さを感じるはず。
キャッチーで美しいEはバンドの代表曲であり、
荒涼としたアルバムの中でひときわ輝いている。

彼ら特有の、孤独・絶望・自殺といったネガティブな歌詞は
「現実を見つめなおせ」と解釈することもでき、
説教くさい陳腐なメッセージや自己陶酔ではなく
シニカルに聴き手に叩きつけるのがセンテンストのやり方である。
また、バンド自身はこうした歌詞を書いて吐き出すことが
ネガティブな気持ちを拭い去るセラピーであると語っており、
リスナーにも同じように作用すれば、と感じているらしい。

アルバムの後半に少し失速する印象があり、
アルバム全体の完成度としてはあと一歩というところだが、
(そのせいかバンド自身はあまりこのアルバムを気に入っていない)
フィンランドのナショナルチャートの1位を獲得したこともあり、
フィンランドのメタルシーンにとっては非常に重要なアルバムである。
このアルバムで完成されたスタイルは
一大勢力になるフィニッシュ・メタルの源流となった。

そして次作「コールド・ホワイト・ライト」により
バンドは一気に伝説の存在となる。



ちなみに、
印象的なアートワークはグラフィックデザイナーとしても活躍する
ダーク・トランキュリティーのニクラス・スンディンが手がけていて、
そのダーク・トランキュリティーはこのアルバムからDをカバーしています。
posted by naganopeth at 00:11| Comment(0) | S | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月14日

Circle & the Blue Door/Purson

The Circle & The Blue DoorThe Circle & The Blue Door
Purson

曲名リスト
1. Wake Up Sleepy Head
2. The Contract
3. Spiderwood Farm
4. Sailor's Wife's Lament
5. Leaning On A Bear
6. Tempest And The Tide
7. Mavericks And Mystics
8. Well Spoiled Machine
9. Sapphire Ward
10. Rocking Horse
11. Tragic Catastrophe

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リー・ドリアン主宰のライズ・アバヴ発
イギリス出身のプルソンのデビューアルバム。

いや凄いのが出てきましたよほんとに。

バンドの中心人物、
女性ヴォーカル&ギタリストのロジー・カニングハムは
70年代のアングラなロックに傾倒していて、
録音技術を含め現代的な要素を一切排除した
アナログなロックはまさに70年代そのもの。
事前情報なしで聴いたらたぶん勘違いすると思います。

プルソンの音楽からは伝説のカルトフォークバンド、
メロウ・キャンドルからの影響が強く感じられるけど、
(Cで使われているカモメの鳴き声はオマージュかな?)
イノセントなイメージのメロウ・キャンドルとは対照的に
このプルソンはとてつもなく悪魔的・儀式的な妖気をまとっている。
霧深い森の奥へと誘い込まれるような感覚は
コウマスの1stを思い出した(あそこまでの面妖さはないが)。
かなり太めのベースと怪しさ満点のメロトロンがポイントかな。

PVが作られたDなどはかなりキャッチーで、
このポップセンスも見逃せないところ。
アップテンポな曲でも軸が全くブレることがなく、
本当に20歳半ばの新人か疑ってしまう。
叙情的なメロディがたゆたうラストソングJも堪らん。

デビューアルバムから強烈な個性と完璧な世界観を持っていて、
果たして次のアルバムはネタがあるのか心配になってしまうくらい。
大衆性があるかと聞かれれば答えに迷っちゃうけど、
かといって難解だということはないと思う。
個人的にとてもツボな音楽性なので、
迷走せずこのまま突き進んでいってもらいたいです。

ロジーはまだ23歳だしめちゃくちゃオーラがあるので、
けっこう人気も出るんじゃないでしょうか。


個人的に2013年のベストアルバム候補!
posted by naganopeth at 14:04| Comment(0) | P | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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