2013年05月14日

Circle & the Blue Door/Purson

The Circle & The Blue DoorThe Circle & The Blue Door
Purson

曲名リスト
1. Wake Up Sleepy Head
2. The Contract
3. Spiderwood Farm
4. Sailor's Wife's Lament
5. Leaning On A Bear
6. Tempest And The Tide
7. Mavericks And Mystics
8. Well Spoiled Machine
9. Sapphire Ward
10. Rocking Horse
11. Tragic Catastrophe

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リー・ドリアン主宰のライズ・アバヴ発
イギリス出身のプルソンのデビューアルバム。

いや凄いのが出てきましたよほんとに。

バンドの中心人物、
女性ヴォーカル&ギタリストのロジー・カニングハムは
70年代のアングラなロックに傾倒していて、
録音技術を含め現代的な要素を一切排除した
アナログなロックはまさに70年代そのもの。
事前情報なしで聴いたらたぶん勘違いすると思います。

プルソンの音楽からは伝説のカルトフォークバンド、
メロウ・キャンドルからの影響が強く感じられるけど、
(Cで使われているカモメの鳴き声はオマージュかな?)
イノセントなイメージのメロウ・キャンドルとは対照的に
このプルソンはとてつもなく悪魔的・儀式的な妖気をまとっている。
霧深い森の奥へと誘い込まれるような感覚は
コウマスの1stを思い出した(あそこまでの面妖さはないが)。
かなり太めのベースと怪しさ満点のメロトロンがポイントかな。

PVが作られたDなどはかなりキャッチーで、
このポップセンスも見逃せないところ。
アップテンポな曲でも軸が全くブレることがなく、
本当に20歳半ばの新人か疑ってしまう。
叙情的なメロディがたゆたうラストソングJも堪らん。

デビューアルバムから強烈な個性と完璧な世界観を持っていて、
果たして次のアルバムはネタがあるのか心配になってしまうくらい。
大衆性があるかと聞かれれば答えに迷っちゃうけど、
かといって難解だということはないと思う。
個人的にとてもツボな音楽性なので、
迷走せずこのまま突き進んでいってもらいたいです。

ロジーはまだ23歳だしめちゃくちゃオーラがあるので、
けっこう人気も出るんじゃないでしょうか。


個人的に2013年のベストアルバム候補!
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posted by naganopeth at 14:04| Comment(0) | P | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年04月23日

Bryter Layter/Nick Drake

Bryter LayterBryter Layter
Nick Drake

曲名リスト
1. Introduction
2. Hazy Jane II
3. At The Chime Of A City Clock
4. One Of These Things First
5. Hazey Jane I
6. Bryter Layter
7. Fly
8. Poor Boy
9. Northern Sky
10. Sunday

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数々のミュージシャンに多大な影響を与えた、
英国最高のカルト・シンガーソングライター
ニック・ドレイクの2ndアルバム。。

悲劇のシンガーソングライターとしての
一般的なニック・ドレイクのイメージとは違い、
豪華な参加ミュージシャンで彩られ
フォークとは思えない大掛かりな「装飾」を施したアルバムとなっている。
そのため一部のファンにはあまり評判が優れず、
ニックが生前残した3枚のオリジナルアルバムのうち
最も賛否両論がおこっているアルバムと言える。

先入観を取り払って聴いてみると、
1stより洗練された楽曲や全体の構成、演奏のタイトさなど
完成度という点で彼の3枚の作品の中で最高であると思う。
ニックの声は希望に満ちているように聞こえ、
ポップであったりジャジーであったり
非常に幅広くカラフルな音楽性が提示されている。
それでもどこか仄かな寂しさを感じてしまうのは
彼の性分なのだろうか。
究極の美しさを持つHは今作のハイライト。

当時の評論家の評価は非常に高かったが、
実際に売れたのは1万5千枚程度であった。
人前に出て演奏することに精神的な負担を感じ
ほとんどライブ活動を行わなかったことも原因とされる。

本作に対する意気込みの反動で、
周囲の期待に応えられなかったこと、恩人との離別などが
デリケートな彼の心に重たくのしかかり
さらに自分の殻に閉じめさせる事になってしまう。

そして現実に失望したニック・ドレイクは
全ての「装飾」を取り払った最終作、
「ピンク・ムーン」を生み出すこととなった。
posted by naganopeth at 00:28| Comment(0) | N | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年04月06日

Grace/Jeff Buckley


GraceGrace
Jeff Buckley

曲名リスト
1. Mojo Pin
2. Grace
3. Last Goodbye
4. Lilac Wine
5. So Real
6. Hallelujah
7. "Lover, You Should've Come Over"
8. Corpus Christi Carol
9. Eternal Life
10. Dream Brother
11. Forget Her

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ジェフ・バックリィの父親は
神がかり的な歌声で60年代にカルト的な人気を得た
シンガーソングライターのティム・バックリィ。
父親ティムと息子ジェフは生涯で一度だけ、
しかも幼少の頃のわずか数時間しか顔を合わせたことが無いという。
ジェフが9歳のときにティムはヘロインの過剰摂取で28歳の若さで亡くなった。

ジェフが本格的に音楽を始めたのは18歳のときで、
音楽短大に進学したことをきっかけにバンド活動などを始めた。
無名の演奏家として活動をしていたジェフの運命を変えたのは、
皮肉にも葬式に参加することもできなかった父親ティムの
ニューヨークの教会で行なわれた追悼コンサートだった。

そのステージに立ったジェフの姿が
ティム・バックリィの若かりしころに
あまりにも似ていたため観客は皆驚いたという。
そして父親への積年の思いをのせたジェフの歌声と
その類まれな才能に観客は圧倒される。
「ティム・バックリィの息子」ではなく一人のアーティストとして、
稀代のシンガーソングライター
「ジェフ・バックリィ」の誕生の瞬間となった。

そのジェフ・バックリィの生前唯一のオリジナルアルバムが
1994年9月に発表された「グレース」であり、
90年代の最重要アルバムの一つである。

狂気すら感じさせる極限の美しさを持つ
「天使の歌声」と評される声は、
聴く者の全ての心を震わせる。
その極致はレナード・コーエンのカバー「ハレルヤ」だが、
他の曲も全ての曲に全く隙を感じさせず
喜怒哀楽という安直な表現に終わることもない。
それを無意識に自然体にやっているあたりが
彼の底知れない才能を感じさせるのではないか。
小さなジャンルにとらわれることなく、
表現の限界を飛び越えようとしている。
ジミー・ペイジがこのアルバムを溺愛している理由も分かる。

わかりやすい派手さや煌びやかさを拒絶しているため、
リリース当初はさほど売り上げが伸びなかったという。
しかし手垢まみれの商業音楽にはない純粋さに
ジェフの大先輩のミュージシャン達も衝撃を受けたようだ。
ジミー・ペイジやロバート・プラント、
エルトン・ジョンなど各界著名人から高評価を得て
その後押しを受けてセールスも伸びていった。

父親の運命と重ねるように1997年に30歳の若さで死去。
彼の大ファンの一人であるU2のボノは
「ジェフ・バックリィはノイズの海の中の濁りのないひとしずくだった」
という追悼のコメントを残した。

音楽というあくまで趣味趣向のもので
必要以上に神格化することはあまり良くないと思うが、
このアルバムからは何か特別なものを感じてしまう。
posted by naganopeth at 23:53| Comment(0) | J | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする